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物価上昇と賃金上昇の好循環を期待する

 物価が上昇気配を強めています。2か月連続で3%超です。日銀の目標値は2%ですから、物価は上昇に向けての動きが強くなっています。生鮮食品は少雨等の季節要因が大きく働いているのでいずれは沈静化するに違いありせん。主食であるお米が昨年比で2倍になっていることも気がかりです。

 目を米国トランプ大統領の言動に向けてみます。大統領が就任早々に打ち出した関税引き上げ政策は、米国内で高インフレを再発させるのではないかと危惧されます。米国のGDPの多くは消費活動によるものです。高率の関税が輸入物価を引き上げることは間違いありません。米国内インフレが再燃すれば世界経済に与える影響も大きくなるでしょう。日本を含めて米国へモノを輸出し外貨を稼いでいる国が余りにも多いからです。

 物価が上がれば消費活動は停滞します。買いたいものがあっても買えないからです。給与所得者は実質賃金が下がり放しです。とすれば社員の賃金を引き上げないと労働意欲が減衰してしまいます。ここ数年は経営者の意図とは別に物価上昇がトリガーとなって賃金が上がるという循環が生まれ定着してきました。良い循環と悪い循環があるとすれば、良い循環は物価上昇率2%程度だと考えられています。よって各国中央銀行が物価上昇率の目標を2%としていることに繋がるのです。

 いずれにしてもお米の急騰、野菜等生鮮品の季節的な価格高、加工食品の継続的な価格引上げ等々。日本人のエンゲル係数は上がってきています。日本人も物の価格は上がる時代に突入したのだということを理解する必要がありそうです。