「やっばりな~」と一言出た経済ニュースが飛び込んできました。そのニュースとはホンダと日産の経営統合がご破算になったというもの。一昨日のニュースで報道され、昨日は日産の社長がホンダに正式に解消を申し入れたようです。但しEVに係る協業はそのままに、というのですから虫の良い申し入れだと思います。ホンダの経営陣はどう思ったのでしょうか...。
昨年のXmas直前に発表された大型の再編劇の発表にはびっくりしましたが、私はホンダによる日産の救済だと判断しました。両者の統合にはEV市場拡大で窮地に追い込まれつつある日本の自動車業界の事情があると思いました。更には経済産業省の思惑もあったかもしれません。これは邪推かもしれませんが...。
経営統合発表後、ホンダの株価はき下がり日産の株価は上昇しました。これが市場の評価だったのです。時価総額ではホンダは日産の約5倍となっています。皮肉なことに破断となったことでホンダの株価が前日比で一時17%(終り値で12%)の上昇となりました。市場はご破算がホンダにとっては有利に、日産にとっては不利になると反応したのです。
ここからは私見です。ホンダは一社単独でも自動車業界大変革の潮流を乗り切れそうです。本田宗一郎が立ち上げたホンダには先取の気質や困難な状況を突破してきた歴史があるからです。しかし日産は倒産への道を走っていくのではないかと懸念されます。情けないことに経営者は保身意識が強く大胆な自己変革は出来ない企業文化と成り果てています。このような状況下では経営者から末端の一従業員まで必死の形相で一致団結できるはずもありません。今回の破断で日産の歴史に幕を降ろす日が近くなったと思った次第です。