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「沖縄独立」煽る偽動画拡散、10月4日付け日本経済新聞

 新聞の購読者が減少しています。私は日本経済新聞、大分合同新聞、日経MJの3紙を購読しています。日経MJは週に3回の発行ですから、実質的には2.5紙というべきでしょうか。その10月4日付日本経済新聞1面に驚愕すべき記事が掲載されていました。

 見出しはこうです。[「沖縄独立」煽る偽動画拡散-日経調査-][200の中国工作アカウント確認][組織的に準備か]。SNSに投稿された文字は中国語ですので、日経は日本語に直していました。「琉球は中国に属し日本に属していない!」。こんな中国語付きの偽動画が2023年(令和5年)からSNS上で広く拡散しているようです。

 この2023年からの増加は習近平国家主席が中国と琉球国時代の沖縄との結びつきを強調した「異例の言及」が背景にあると専門家はみているようです。中国はお城の石積みの方法から琉球では中国式の石積みでお城を造っているとして中国の支配権が及ぶと主張しています。確かに日本本土のお城とは石積みの形は違います。また琉球列島は大陸棚の延長にあるから中国領だとの主張もあるようです。ここまでくると笑い話でしかありません。

 それでは言語の並び方・文法はどうなんでしょうか。日本の国土は広大です。最近は薄れてきましたが各地で多様な方言があります。国内旅行で各地を旅するとき「これは何だ」と話し手が言っていることが分らないことがあります。沖縄の人が話しているのも一種の方言です。文法上は正規な日本語なのです。中国の文法とは全く異なっているのです。

 私はこの記事をみて心配になりました。若い人は新聞、TV等古いメディアに関心がありません。SNS等ネット空間を通じて情報収集をします。情報の真偽を確かめるには複数のメディアで確認することが重要です。少ないリソースから得た情報が偽情報だったらどうなるのか。高い知性がないとその情報を信じてしまいます。

 沖縄県は「配信意図は不明だが、現在『沖縄県は日本国の地方自治体の1つ』という事実は日中両国及び国際社会の共通認識だ」とコメントしています。一方で中国外務省は「日本も国際社会も琉球問題に関心を持ち、多くの人が多角的に研究し、さまざまな意見を述べている人たちがいることが分かった」と回答した旨を記事は報じていました。名著孫子の兵法を生んだ中国。偽情報の真偽に係る核心的な話題について語ることをせず、自国に有利な解釈をするという離れ業を演じています。

 SNS等ネット社会の恐ろしさと隣国の大国中国の一挙手一投足に関心を寄せることの重要性を感じさせる日本経済新聞の今朝の記事でした。