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今年の最低賃金引上げ額は???

 今年度の最低賃金引上げ額の話題がそろそろ出回ってきました。日本の隣国韓国では2025年の最低賃金が決まったようです。7月13日(土)の日本経済新聞に載っていました。報道によれば韓国の最低賃金は1万30ウォンです。円換算だと約1160円だそうです。昨年比で1.7%の増加です。最低賃金委員会での決定であり8月に雇用労働相が正式決定する段取りです。

 日本の最低賃金の全国平均は1004円です。韓国の最低賃金は日本で最も高い東京都の最低賃金1113円を47円上回ります。半導体産業やエンタメを含めて今の韓国は勢いがあります。最低賃金は2~3年前に韓国に逆転されていましたが、東京都の最低賃金まで負けてしまったのかと少しがっかりです。自嘲気味なコメントはこの位にして、今年の最低賃金の上昇額を予想してみましょう。

 ずばり引き上げ額の最低は50円です。最大は100円でしよう。最低賃金の区分は全国47都道府県を3つに分けています。大分県はC区分で昨年は45円引き上げられました。中央最低賃金審議会の目安は39円でしたがこれを5円増額の改定でした。

 足元では30か月弱も実質賃金が目減りしています。企業が賃金引上げを行っても物価高が実質賃金をマイナスのままにしてしまいます。物価高の主要因は歴史的な円安です。食料品を含めて輸入物価が上昇しています。一企業の努力ではなんともし難いです。

 賃金が低いままだと国全体の問題となっている労働力不足に拍車をかけます。政府は評判の悪かった技能実習制度を廃止し育成就労制度の導入を決定しました。これは労働力不足を海外の出稼ぎ労働者で補おうとするものです。韓国等他国の賃金の方が高い事実が継続すれば、外国人から働く場所として日本は選ばれなくなります。

 労働力不足問題も頭の片隅におきながら、国富を上昇させるには市民の購買力を高めないといけません。その1つの方法が賃金引上げです。為替相場が円高へ振れる傾向が見られないことから、大分県の最低賃金アップ額は60円をめぐる攻防となりそうです。

 このことを踏まえた中で経営者は労働生産性の向上に向けて果敢に挑戦する必要があると思います。座して死すのを待ってはいけません。政府に不平を言っても天に唾するだけです。この圧力を経営改善の絶好の機会と捉えて、設備投資や人財育成、そして販売単価のUPを目指したアクションをとるべきだと考えます。