今年最後のブログ投稿です。今日(12/26)現在で大分県内の10大ニュースが公開されれば、トップ3に確実に入ってきそうなのが、ダイハツ工業による大規模不正行為があげられるでしょう。ダイハツの主力工場が大分県中津市にあることから、中津市も震度5度強以上の大地震に見舞われているのではないでしょうか。自動車産業のすそ野は広く、部品等を納入する会社やそこで働く社員数も膨大に上ります。生産が再開された後も販売不振等の影響が長引きそうです。
どうしてこんな不正行為がまかり通ったのでしょうか。車両認証試験での不正ですから、現場で働く社員以外、会社の上層部でも不正行為が横行していたということは分かるように思うのですが...。ひょっとすると親会社であるトヨタ自動車も知っていたのかもしれません。そうなると日本経済全体に影響は拡大していくこと確実です。
全64車種の生産中止というのですから全車種の認証試験で不正があったということ。一部の車両だけという訳ではありません。会社ぐるみの超大規模な不正行為であり、会社上層部が「全く知らなかった」という弁明はありえません。どこかで兆候が見られたはずです。認証試験部門での不正行為は徐々に各部署へ影響を与えるはずですから、正直者であれば「あれっ!、ちょっと違うんじゃないか」と気づくはずだと思うのです。
心配なのは社員とその家族です。生産中止となれば働く機会がないのですか、給料は支払わられない可能性もあります。ダイハツは生産休止中の賃金を9割補償するとしたようです。それでも全額ではありません。1割足りないのです。また協力工場の経営者(企業)とそこで働く従業員への補償はどうなるのでしょうか。
コンプライアンス違反が招いた今回の大事件。他の会社の経営者はこれを他山の石と考えて、自社のコンプライアンスやコーポーレートガバナンスに厳しいチェックの目を入れてほしいものです。経営者の最大の責務は未来へ会社を存続させることです。経営は「継続的な繁栄」の短縮形である継栄とも言えます。今回の大事件を鏡として活かしていきたいものです。