お母さんとお父さんの子育ては私も経験しましたが本当に大変です。私は子育てに相当取り組んだと思っています(妻はそう思っていないかもしれませんが(笑))が、子育ては母親の愛情が父親以上に重要だと思います。雇用保険では子育てに集中する母親と父親を応援する制度があります。育児休業した人に育児休業給付金を支給するというものです。
この給付金は育児休業を開始してから180日(6か月間)は平均賃金(休業開始時前6か月間の給与総額を180で除した金額)の67%が支給されます。181日以降は支給率が50%に引き下げられます。それでも所定の手続きをすれば社会保険料が免除されるので、金銭面の不安を軽減した上で我が子の子育てに集中できるのですから、本当にありがたい制度です。
育児休業の制度は原則として1年を限度とした上で、育児ができる家庭内体制に不具合が発生したり、保育所が見つからない等の諸般の事情があれば、1年半、2年と更に延長できる仕組みとなっています。これも有難いですね。ところが、この延長制度を悪用(?)する人達が出ているようなのです。個別の事情は分かりませんが、育児休業期間1年間を終えて職場復帰が可能なのに、保育所が見つからないという理由で1年6か月、いや2年間の延長を願い出るらしいのです。
保育所に預けられないというのてすから、市町村の所轄部署発の証明書が必要となります。ということで形上では保育所入所申込みをし、「落選した」という公的証明をもらう必要があります。申請する親の方は「多分落選するだろう」という”期待”をして入所申請をすると、意外にも当選するときもあるようです。その時の親の言動はこうです。「入りたくありません」。是が非でも職場復帰したいとなれば、近場から少し遠い所でも数か所の保育園に応募するでしょう。しかし落選狙いの親は相当程度遠い保育園への入園を希望するそうです。それも一か所のみ。こうすると仮に当選したとしても「考えていた以上に遠いから通園できません」となるらしいのです。役所の担当者も少し困っているという報道が流れています。
こうした落選狙いの親の言動、どうにかならないものでしょうか。育児休業給付金の制度の抜け穴を見つけて故意に悪用しているとしか言えません。支給率は181日以降50%に低下しますが、これが最長で1年6か月間(181日から730日)まで継続するという制度を変更した方がよさそうです。例えば、365日(育児休業開始して1年後)までは50%、366日~547日(同1年6か月後)は40%、548日~730日(同2年後)は30%という具合です。親の愛情と支給率との兼ね合い、簡単には割り切れないでしょうが、どこかで線引きをしないと「落選狙い」は減らないような感じがします。
今年の出生人数は72万人となりそうです。100万人を下回ってからはつるべ落としのように出生数が減ってきました。出生数を増やすには母親・父親への財政面での支援は絶対に必要です。しかしこれを悪意に利用することを改めさせないといけません。厚労省等関係者の「落選狙い」への対応が注目されます。