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金利は必ずUPする

 「金利は上昇するのか」。今日はこの疑問を中心に論を進めていきたいと思います。日本銀行は4月9日に植田総裁に替わってもリフレ政策を堅持し、YCCを上下1%で運用という緩和政策を打ち出したに過ぎません。明確に政策金利を上げるというアクションを起こしていません。それにより円安傾向に拍車がかかっています。

 対ドルで145円から150円の範囲で、対ユーロで155円から160円の範囲で円安方向にブレています。EVが普及していない日本ではガソリンや軽油で動く車が主流です。HV車でも燃料は必要です。レギュラー価格が上昇し190円弱まで高騰しています。ハイオクは200円超です。交通手段が車である地方では影響は深刻です。政府はもうじき切れる燃料補助金の延長を決めました。175円/ℓを基準として補助金を支給するそうです。補助金支給による緩和政策は一時しのぎであり、根本的な対策ではありません。

 ガソリン等燃料費の高騰の背景は、産油諸国の生産制限による価格維持や円安による支払額の増加にあります。もちろん産油国の行動や円安以外にも燃料費高騰の原因はあります。産油国の行動に日本単独で歯止めをかけることはできませんが、円安による価格高騰は政府や日本銀行の金利政策によって価格下落へと反転させることは十分に可能です。

 主要国では物価が上昇してきたことから、政策金利を上げて物価上昇率を引き下げてきました。主要国の政策金利の平均値は4.32%となっています。日本は0%いやマイナス金利ですから、主要国通貨との金利差は4%以上あります。儲けようとする投資家は金利が高い通貨を購入し、金利の低い通貨を売却します。円が売られるのには諸外国との金利差に起因していることが大きいのです。

 円が売られることで輸入物価が上昇します。企業物価や消費者物価が中位安定化してしまったのは円安に原因があります。賃金引上げ率が4%と数十年来の高い伸びとなっても、実質賃金は目減りしており、購買意欲UPへのトリガーとはなりません。

 私は日本銀行が早く政策金利を上げるように金利政策の転換が必要と考えています。金利を上げると経済を冷やすという反対論があります。ゼロ金利政策を採用しても企業による設備投資は活発化しませんでした。そんな大手企業経営者が金利UP反対を唱えても説得力は乏しいです。どうせ日本経済が沈没していくのであれば、最後の手段として金利を高くして強烈なカンフル注射を施そうではありませんか。このままだと日本経済は瀕死の状況に追い込まれて死に体になることは予想されるのですから。