事務所を開所して30年。開業当時の年齢は37歳で、今日現在は67歳になっています。歳を重ねるごとに体力の衰えを感じざるを得ません。親をはじめ人生の先達が感じていたことを、今もって自分の身に降りかかってきたことを実感します。
昨日は顧問先の研修会で講師役を勤めました。研修会は2時間です。参加者の意見や質問をじっくりと聴き、それに対して適切な返答をする。この一連の流れを集中して行います。集中するときに使うものは私の脳みそです。一般的に脳みその重量は1.2~1.5kg程度で成人では約2%位になります。にも拘わらず全エネルギーの20%を使うのです。それが脳みそです。
エネルギーの20%を使う体の臓器等はあと2つあります。1つは肝臓です。肝臓も概ね1~1.5kg位あるそうですから、脳みそを同じなんですね。肝臓は脂肪を貯蔵する外、体にある毒物を中和して無害にする役割があります。その代表的なものはアルコールでしょうか。その意味では肝臓は脳みそと同じ位重要な臓器だといえます。
全エネルギーの20%を消費する最後の臓器等は筋肉です。筋肉は体を動かすことで発熱をし、体温を正常に保つ役割を果たしてくれます。痩せ気味の人は筋肉の付き具合が悪いため、総じて体温が低い傾向にあります。
話を元に戻します。重量が体重の2%であるものの、全エネルギーの20%消費する脳みそをフル活動で使用するのですから、研修終了後は少し気が張っていても、時間が経つと疲れがどっと表に出てきます。若いときはへっちゃらだった研修時間でも、老いた私の身体(笑)には負担になってきました。これは仕方のないことなんですね。それでもちゃんと研修会を運用していますので、研修参加者の満足度は高いと思います(と私は信じ切っています)。
怖いのは体力、知力、注意力等の回復が遅れること。もし十分な睡眠をとったとしても、翌日や翌々日までに疲れが残るようになったときは、顧問先からの依頼であっても研修会の講師を引き受けることはできなくなるかもしれません。その日がやがて来るとしても、随分先であることを願っています。