「先んずれば人を制す」という格言があります。他人よりも先に物事を行えば有利な立場になる、という意味があります。今回はこの格言について考えてみましょう。ただし「人」という文字を変えて考えてみます。「人」を前提にすると、「自分(清成)が良ければ他人がどうなっても良い」という負の感情が自分の心に巣くう可能性があります。私の仕事観ではこの思考は取りたくありません。よって「ひと」は論考から外して考えてみたいと思います。
①「先んずれば仕事を制す」:前もって周到な準備をして仕事に取り掛かれば、時間に余裕をもって成果を出すことができます。かつての私の仕事のやり方は、午後(や明日)のコンサルティングの資料を午前中(や前日)に仕上げるというものでした。一応できるのですが、資料の見直しをする時間が取れず、誤字脱字が多く、また十分に自分の意図が入っていない不完全な資料となっていました。大きな反省点です。現在は数日前の完成、いや1週間前以上の完成を前提に資料作り等をしています。これにより資料の内容は格段にブラッシュアップされました。
②「先んずれば(仕事の)品質を制す」:コンサルティングはお客様との協働作業です。:現状認識、課題の表出化、対策等の立案等々、経営者と共感し、情報を共有し、切磋琢磨して会社がより良くなるように支援を行っていきます。その知恵出しには相当な知識があることが前提となります。新たな知識の習得努力が重要です。薄っぺらな知識と経験値だけでと経営者に良い助言等ができません。日々、勉強していくという強い意思が必要です。知識が一般的に知られる前に、その知識を自分のものにしてしまうのです。
③「先んずれば時間を制す」:神仏は万人に平等なモノを幾つか与えました。その際たるモノは時間でしょう。どんな人でも一日は24時間、一年は365日です。その時間の価値をどれだけ知っているかは甚だ疑念です。有限である時間をどのように活用し、無限にある様に使い切っていくこと。これが出来る人が最終的に成功者となり得るのでしょう。
④「先んずれば人生を制す」:人はいつ亡くなるのかは分かりません。生きている今!が「とても幸せ」ということにしておかないと、死に至る時点でこの世に悔いを残すことになってしまいます。自分が描いた人生ストーリーを歩んで行けるかが肝心です。自分がイメージした人生という絵を自分の真っ白な画板に描き出していったらどんなに楽しいでしょうか。
今回は「先んずれば〇〇を制す」という内容で色々と綴ってみました。〇〇は人によって異なるでしょう。自分にあった〇〇を入れてみて「先んずれば○○を制す」という体験をして欲しいものです。