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伊勢神宮にお参りに行ってきました

 恒例の伊勢神宮参りに行ってきました。毎年12月に入ると妻と2人して伊勢神宮にお参りに行きます。今年1年間無事に過ごせたことの感謝と来年1年が良き年となるようにと祈願します。昨年は全工程を自家用車にて強行し、片道9時間(休憩含む)を私一人で運転しました。「疲れた~!」ということで、今年はフェリーと電車にての往復でした。

 伊勢神宮にお参りした方はご存知だと思いますが、正宮は2か所あります。外宮と内宮の2つです。外宮は豊受大神を奉っています。豊受大神は食に関する神事に携わっています。内宮は天照大神を奉っています。外宮よりも内宮の方が参拝客は多いのですが、全体として年間650万人超の善男善女・老若男女が参拝に来られるようです。

 今回の参拝旅行では全国旅行支援の制度を利用しました。フェリー代が40%安くなりました。ありがとうございました。お伊勢参りは江戸時代にも大流行。幕藩体制、封建制度が確立した江戸時代ですが、お伊勢さんへ行くとなれば、藩外移動は案外と容易だったとか。ものの記録によると年間50万人が参拝に参じたというのです。18世紀中半には推計で人口が30百万人だったらしいです。50万人を30百万人で割ると1.7%です。1.7%が高いか低いかを論じるには、当時の身分制度や経済状況等を考慮しなければなりません。

 士農工商の身分制度がありました。人口の多数を占める農民は金銭面と天候に左右される農作業等で長期間も地元を離れることは出来なかったでしょう。移動手段は徒歩です。自動車、鉄道等高速移動手段はありません。旅籠や旅館等はありましたが、現在のように事前の宿泊予約はできなかったと思います。現金のみが支払手段です。キャッシュレスによる決済はありません。道中で病気になり行き倒れの人も多かったと思います。

 このように考えていくと、50万人もの人々がお伊勢参りをするということは相当な覚悟が必要だったと思います。それを考えてみると参拝率1.7%というのは驚異的な数字だと言えなくもありません。

 伊勢神宮は私達日本人の心の拠り所と言える場所です。清々しい気分に浸れます。世界各地で争いが絶えませんが、そのような人達にも是非伊勢神宮の参道を歩いてもらいたいものです。大木が林立し、綺麗に玉砂利が敷き詰められ、ひんやりとした空間の中を歩く。それだけでも「私は日本人に生まれてよかったなあ~」と気持ちを新たにできる場所、それが伊勢神宮なのです。