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南アフリカで発見されたコロナ新株、ギリシャ文字の順番で2つ飛ばされて15番目のオミクロン株と命名。忖度がはたらいた?

 日本では新型コロナウイルス感染症の新規感染者数が激少してきました。第5波が日本列島を襲ってきたときは、毎日1万人~2万人と多数の市民が罹患し、医療崩壊が連日報道されてきました。それが今や、100人を切る日も珍しくない状況になってきました。

 ところが、またしても新株が登場しました。今回も南アフリカ発です。南アフリカはベータ株が初めて発見された国です。ベータ株は全世界で多数の感染者を発生させました。その南アフリカで新株、オミクロン株が出現したのです。最初の変異株アルファ株は英国で発見されました。その後、ブラジル、インド等各国で新株が発見され、オミクロン株までになんと12株がこの2年以内に突然変異してきたのです。

 ところで、アルファ株、ベータ株等の命名はWHOがギリシャ文字を使って命名しています。ギリシァは古代エーゲ海文明を築き上げ、哲学や自然科学等現代社会に至るまで知的学術活動に多大な貢献をしてきています。好例の1つに今年開催された近代オリンピックがあります。古代ギリシャでは都市国家間で争いが絶えませんでした。それを4年に一度、スポーツの祭典を開き、ギリシャの神々をたたえることで争いをなくそうとしたのです。19世紀後半にフランスのクーベルタン男爵がこの手法を取り入れて始まったのが近代オリンピックです。

 西洋、東洋を問わず、このギリシァの先進性等に敬意を表し、科学の世界ではギリシャ文字を使って表記することが多いようです。このギリシャ文字は現代のアルファベットの基礎にもなっています。

 ということで、話しをオミクロン株に戻します。ギリシャ文字ではアルファから始まって15番目がオミクロン(ο)です。とすると先に発見されていた最後の株名がミュー(μ)で文字順位が12ですから、13と14は飛ばされたことになります。そこで、私の疑問「WHOも忖度をするんだ」となるのです。

 13番目はニュー(ν)と言うそうです。ニューだと英語のNewと発音が同じなので、分かりずらいという主旨で飛ばされたようです。この判断は何となく分ります。問題は14番目のクサイ(ξ)です。”ξ”を英語表記すると”Xi”となるそうです。ここで大きく話題が変ります。隣国中国の習近平氏の英語表記は”Xí Jìnpíng”となるそうです。そう、ギリシャ文字の14番目は習近平氏の呼び方と一致してしまうのです。

 ここで「忖度がはたらいた!」のです。WHOの担当者が「人名と一致するのは好ましくない」と言ったとか。 要するにWHOが主要国である中国に配慮し、14番目のクサイを飛ばしたのです。WHOは余程、中国が怖いのでしょう。事務局長は親中国派とされていますし、無言の圧力や忖度がはたらいたに違いありません。さて、英語で忖度は何というのでしょうか?? 気になるところです。

 国家元首だから問題なのでしょうか。アルファからミューまでのギリシャ文字に姓や名前を付けている人は大勢いるはずです。とすると、コロナ株の命名なんかできっこありません。「人名と一致するのが問題だ」とするなら、人権問題!へと発展するかも知れないからです(笑)。なにせ、地球には70億人をこえる人がいるのです。

 強面の中国、そしてその国のリーダーが習近平氏だから問題になったのです。だって、大手航空会社にはデルタ航空がありますよ。デルタ航空がWHOを訴えましたか? 民間企業だったら問題ないのでしょうね。今回の命名騒動、忖度!、忖度!と日本人なら騒ぎ出す不可解な処理だったとしか思えません。