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合計特殊出生率1.8を上回った自治体が144

 合計特殊出生率。この文字を10数年来、幾度も目にしまた耳にします。少子高齢化、人口減少時代、国力低下等々の文字と大いに関連する文字です。合計特殊出生率とは1人の女性が一生の間に産む子どもの数を言います。今日の日本経済新聞に面白い記事が掲載されていました。

 全国の地方自治体の内、144自治体で合計特殊出生率が1.8を上回ったというのです。また出生率の高いまた伸び率が高い自治体をみると沖縄県や鹿児島県など、九州各県の自治体が大健闘しているのです。47の都道府県を除く市町村と東京23特別区の合計数は1741自治体です。144自治体は8.3%であり、国が掲げる合計特殊出生率1.8に対し、言い方は悪いのですが「焼け石に水」と言えるような状況です。

 人口が増えるには男女の組合せから単純に2名以上の出生がないと人口は維持できません。寿命が延びた事、戦争などの非常事態が少なくなったこと、幼児期による死亡率低下等々から、現在の人口を維持する為の最低限の目標として国は1.8を目標数値に掲げているようです。

 さて、2020年(令和2年)の出生数は84万832人で合計特殊出生率は1.34だったとのこと。コロナ禍で婚姻数が減少と言われていますが、既婚世帯から産声を上げた子供の数が84万人ですから、早晩80万人をわることは確実ではないでしょうか。私が生まれた1955年(昭和30年)の出生数は173万人でした。敗戦後の数年間は250万人前後の出生があり、団塊の世代と呼ばれています。その時代に生まれた私たちにとって、同じ国籍を持つ人間が少なくなっていくのは寂しい限りです。

 先の1.8以上を達成している地方自治体はどのような施策を行っているのでしょうか。地方自治体が国の施策を学ぶ時代から、国や都道府県が市町村に学ぶ時代が来ているようにも感じます。出生数が減少し続けることは現役世代のみならず、将来の世代まで禍根を残す忌々しき問題です。行政だけ、また軟弱な国にだけ任せるのではなく、全国1741自治体や私たち市民も真剣に考える時代が来ているように思います。