このところ、代休と振替休日の違いについてよく質問をいただきます。その際に、代休と振替休日を同一のものと解釈しているため、代休の場合の賃金計算が正しく行われていないことに気づきました。「振替休日」はあらかじめ休日と定められた日を別の日に振り替え、その代わりに、あらかじめ休日と定められていた日を労働日とすることです。この場合は、本来の休日と労働日を入れ替えているので、休日労働としての割増賃金の対象とはなりません。（振替を行った結果、週の法定労働時間を超える場合は、時間外労働としての割増賃金を支払う必要が生じる場合があります。）
一方、「代休」とは、休日労働をさせた後で、その休日労働の代わりに、他の労働日の勤務を免除するものです。この場合、休日労働をさせた事実は帳消しとはなりません。休日労働をさせた時間について、割増賃金を支払う必要があります。代休を振替休日と同じ取扱いにし、代休の場合の割増賃金が支払われていないことが稀にあるようです。お気を付けください。