新年明けましておめでとうございます。新型コロナウイルスの感染者が昨年12月から高止まりする中、「何がめでたいのだ」とお叱りを受けそうです。がやはり、新年となれば「心を入れ替えて前に進もう」という気持ちになってしまいます。私は下を向くよりも上を向いた方がきっと良いことがあると信じています。
新年早々、東京都と周辺3県の知事が共同記者会見をし、政府に緊急事態宣言発令の要望をしました。政府は専門家の意見を訊きたいと発令に慎重ではあります。しかし今年は総選挙が必ずあります。このまま内閣支持率が低迷していれば、政府与党が考える勝利パターンが崩れる可能性も出てきます。よって妥協の産物として変形的な緊急事態宣言の発出もあり得るのではないでしょうか。
何故、政府は緊急事態宣言の発出に消極的な態度で臨んでいるのでしょうか。それは緊急事態宣言が経済活動に対し負の遺産を残す可能性が大であるからです。現時点でもコロナ禍被害が甚大な飲食店や旅行・宿泊関係業等以外の産業にも、経済活動停滞の余波が大きくおぶさっていくことでしょう。外出制限をするということは、リモワーク等である程度まで経済活動の低下を食い止めることはできても、GDPの6割強を占める消費活動に対し相当なダメージを与えることは必至です。
大きくダウンしたGDPが元に復するには数年単位の日数を要するでしょう。政府支出でGDPを下支えするとしても、多額な財源が必要です。失業者を出さない為の制度の1つとしての雇用調整助成金の基本財源が枯渇し、一般財源からの流用が昨年末現在で1兆円強となったようです。財源の手当てができなければ、必要な支援施策も打ち出せません。赤字国債発行で財源を賄おうとしても限界があります。既に1100兆円をこす政府負債を際限なく膨らませることの是非を検討しなければなりません。
新年早々の日本経済新聞の紙上で、ある一部上場企業の社長が「何があるか分からないので投資等を控え、借りられるのであれば借入をしたい」と語っていました。この記事を読んで私はガッカリしました。数年来、「大企業の内部留保額は多額であり、給与等の支出に回すべきだ」との批判を受けていました。日本を除く諸外国では、コロナ禍においてもIT関連業種以外の業種でも積極的に設備投資をしています。例えばDX関連や省エネ関連、環境関連投資などです。株式市場でもSDGsやESGに注目した企業の株式が買われています。このような投資は中長期的には会社を勝ち残らせる可能性を高くします。
にも拘わらず、日本の大企業は設備投資をせずに、ただひたすら現預金をコツコツと貯め込んでいるのです。この貯め込んだ資金を設備投資に回して欲しいものです。そうすれば、個人消費の落ち込み分のうち、企業の設備投資でたとえ少額であってもカバーすることができるのです。責任ある企業経営者は「逆境の時ほど成長のチャンスあり」と捉えて、中長期的視点から積極的に設備投資をして下さい。その投資行動は数年後に市場からの圧倒的な支持と売上高・利益額の増大となって返ってきます。このブーメラン効果を信じて設備投資をする。今年は未来に向けての設備投資元年としたいものです。