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中小企業診断士は家庭医です

 9月16日(水)に健康診断を受けてきました。毎年9月に健康診断を受けていますので、時系列で自分の健康状態がわかるという良点があります。今から遡ること40年前、大学を卒業して会社に入社したときに初めて健康診断を受けて以来、特定の健診センターで受診しています。

 同じ時期に、同じ健診機関で受診すれば、時系列で自分の健康状態が確認でき、安心できる一方で徐々に悪くなっていく指標も容易に理解できます。我が清成家は大腸ガンの系統らしく、亡父、亡伯母、実兄らは大腸に悪性ポリープが出来ていました。私もそうでした。ということで、私は3月又は4月に大腸検診と胃カメラを行っています。ということで3月又は4月に検診、そして9月に健康診断の半年サイクルで大腸と胃の状態を確認しています。

 人体はこのように健康診断を受けることで体調の良否を判断できますが、会社はどのような方法で健康状態を確認すれば良いのでしょうか? 個人企業でも法人企業でも年に一回は必ず決算をしなければなりません。その決算資料をベースに財務分析等を行ってみるのが、先ず考えられる会社の健康診断の方法でしょう。しかし、人には成人病という病があります。「急性ではなく緩やかに体が病んでいく」、それが成人病・生活習慣病です。

 会社経営にも生活習慣病があります。硬直した企業風土、前例踏襲主義、二番手主義、トップダウン経営、ハラスメントの横行、コンプライアンスの欠如等々、会社経営の生活習慣病と呼べるものが沢山あります。生活習慣病は習い性となった生活習慣が、自分の体をむしばんで行くという事実にあります。悪いと頭で理解していても、その習慣を一挙に変えていくのは至難の業です。家族からの激励の言葉など、他者からの気づきの機会を与えることで、「この習慣を改善しよう」という前向きの心構えに変身できるのです。

 会社経営も同じです。日々、週一回、月一度などの定期的な第三者目線でのチェックを入れることが重要です。私の職業である中小企業診断士の主要な仕事の1つは、この定期的な健康診断にあります。定期的に顧問先を訪問し、経営者や経営幹部とミーティングすることで、現時点で社内外で起こっている又は起こりつつ環境変化等に気付いてもらおうというのです。この環境変化に気付けば次には「どのようなアクションを起こすか」ということになります。中小企業診断士は会社経営に関する知見と知識、経験等を幅広く持っています。その知見や経験等をフルに生かして、「現時点で最善と思料される助言」を行います。

 以上のことから、中小企業診断士は企業経営者の家庭医と称することができます。お医者さんは新しい知識の習得に日々努めています。それと同じように、私も毎日勉強を重ねています。この日々勉強は、私が中小企業診断士の看板を降ろすときまで続いていくと思っています。