高校生プロ棋士の藤井聡太七段が八大タイトルの1つ、棋聖を獲得しました。相手は渡辺明三冠(棋聖・棋王・王将)でした。5番勝負でしたが、3勝1敗でのタイトル獲得です。17歳11か月でのタイトル獲得は最年少記録を打ち立てました。
14歳でプロ棋士としてデビューした時の初戦の相手は「ひふみん」こと加藤一二三九段でした。デュー戦を勝利を飾って29連勝も大新記録です。その加藤一二三九段が「秀才だと思っていたが、天才の呼び名が相応しい」と脱帽です。日本中が注目した棋聖戦第4局は7月16日に行われました。勝利はNHKニュースで速報として流れました。翌17日のワイドショーはお決まりの新型コロナウイルス感染症の話題と共に、藤井七段のタイトル奪取に話題の花が開きました。
「私の17歳、高校三年生はどうだったかな?」と振り返ったのは私清成以外にも多かったのではないでしょうか。記者との受け答えは、高校三年生とは思えない応対ぶりです。先輩棋士や応援してくれている方々への配慮が滲み出ていました。「探求」、この文字を17日の記者会見で色紙に書き説明していました。「将棋は奥深い」とも。最年少記録を次々と書き替えていく藤井七段は謙虚で、研究熱心で、洞察力もあり、読みが深い棋士です。今後の更なる活躍が大いに期待されます。
次は2連勝している王位戦に注目が集まります。7番勝負ですから、あと2勝が必要です。自分の実力を過信しすぎて自滅するというのは世の中の習い。さて、新棋聖となった藤井七段がどのような戦い方を行うのか興味津々です。もし、王位を奪取すると八段に昇段するのだそうです。とすると八段昇進時の年齢記録をもっているひふみん(18歳3ヵ月)の記録を書き換えます。
更には、九段昇進記録は棋聖を奪取した相手渡辺2冠の21歳7カ月です。これが次の目指すべき記録でしょうか。なお、今年のタイトル挑戦は竜王戦と王将戦の二つあるそうです。王位を奪取し、かつ竜王と王将のいずれかを取るとタイトル保持が3期となり、九段に昇進できる可能性もまだあるとのこと。
日本国中の期待と話題、関心を集めて藤井聡太新棋聖は戦い続きます。今年の最終戦まで目が離せない将棋の世界の話でした。