· 

4県合同研修会で知的資産経営を学ぶ

 私が所属している大分県中小企業診断士協会の行事で、11月16日(土)に佐賀県協会、熊本県協会、長崎県協会の4県合同研修会に参加してきました。今年の開催県は佐賀県協会でした。佐賀市内のホテルで総勢23名での意見交換会を行いました。

 発表者である佐賀県協会から知的資産経営についての報告がありました。知的資産とは、人的資産や構造資産、関係資産などを中心に会社内に蓄積された無形の資産を言います。無形の資産ですから貸借対照表には計上されていません。しかしこの無形資産が、会社を安定的な成長に対し多大な貢献をしているとも言えます。

 知的資産といえば特許権や商標権等の知的財産権をイメージされるかも知れません。これは上記の知的資産の枠組みでは、主要3つ以外の「その他」に分類される資産と言えるでしょう。知的資産とは知的財産権をも網羅した無形の資産と言っても良さそうです。佐賀県協会は佐賀県庁からの事業委託を受けて、県内企業に対して知的資産再発見とその知的資産を活かした経営のサポートをしてきたようです。

 ちなみに人的資産とは、役員・社員が死亡や退職等で会社からいなくなったら「強みでなくなる」資産です。構造資産とはノウハウやスキル、形式知された知識・経験等を指しています。よって、役員・社員が会社からいなくなっても「会社の強みはなくならない」資産なのです。最後の関係資産は社内外に張り巡らされたネットワークのことです。このネットワークの構築とメンテナンスは、会社をより高い山頂へ上るための原動力となります。社外の関係者は自然淘汰により、強いパイプが細くなる可能性があります。断絶に至るかも知れません。よって社外ネットワーク力を常に太く強いパイプにするためのメンテナンス作業が絶対に不可欠です。

 この機会に自社の知的資産について精査してみるのも良いでしょう。清成事務所ではそのお手伝いをすることもできます。お気軽にお声をおかけ下さい。