私は車中で毎週送られてくる講演CDを聴いています。話し手は学者、経営者、スポーツ選手、芸術家、宗教家等々多彩です。「なるほど」と思わず手を叩く講演もあります。80分のCDですが聴き応えがあります。
今週はある投資家の話。この投資家は投資先を探すのに幾つかの基準を設けているそうです。そのうちの1つが「ありがとう」が企業文化となっているかです。「ありがとう」は「有り難う」と書きます。自分が持っていないモノを頂く、借りるのですから、自分にとってはプラスです。それを現代では素直に言い表すことができなくなってきました。社長のみならず現場で働く全社員が自然体で「有り難うございます」と言えている会社。その会社は必ず伸びること間違いなしです。
また次の基準もあります。それは会社HPに経営者の写真を載せているかです。誰もが知っていても、肝心な自社HPに社長のHPを載せないというのは「何かあるに違いない」と憶測を呼ぶのだそうです。今回の話し手・投資家は、この例としてカルロス・ゴーンを上げていました。彼は日産のHPに自分の写真を上げていなかったのです。
更に自社HPでの社長の言葉にも注目です。「私は(私たちは)・・・」であればgood。その一方で「わが社は(弊社は)・・・」となっている会社は要注意です。「私は」は主語が”自分(経営者)”ですが、「わが社は」の主語は”経営者自身”ではありません。他人(!)を主語にしているようでは全社一丸はできません。なお、「私は」ではなく「私たちは」の方が良いそうです。当然です。「私たち」には全社員が網羅されているからです。
私は毎週、このようなCDを聴く事によって、自分を戒めまたコンサルティングの時に役立てています。音で聴くので車の運転中に何度でも聴き直すことが可能です。車中は良い勉強の空間になっています。