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会計の歴史を知る

 会計の歴史を400頁で綴っている本を読んでいます。「会計の世界史」というこの本は、1400年代末ルネッサンスが花咲いたヴェネッチアやフィレンチェで複式簿記が発生したという記述から始まります。最初の会計は個人や家族、友人を対象にしたもので、「儲けはいくらか?」に主眼を置いていました。

 大航海時代を迎えて会計の主役はオランダやイギリスへ移っていきます。オランダの東インド会社は世界初の株式会社です。また株式の公開が始まり、第三者(ストレンジャー)の出現で大規模に資金を集めることができるようになりました。こうして会計は収支計算書から損益計算書と貸借対照表へと分化し始めました。

 ところは移って産業革命のイギリス。鉄道網が1800年代半ばに全国津々浦々へ張り巡らされていく中で、多額な固定資産(投資)を期毎に分割するという減価償却の思想が出来上がってきます。世界の覇権はイギリスから米国に移っていく過程で、財務会計から管理会計という会計の大変容がみらました。

 1919年シカゴ大学のマッキンゼー教授が管理会計講座を開設。マッキンゼーは世界的なコンサルティングファーム、マッキンゼーの創始者でもあります。大量生産大量販売の時代からマーケテイングが世に問われた始めた時期に管理会計が生成したのです。

 1960年台以降は管理会計がブラッシュアップされ、PL、BSのほかにCF(キャッシュフロー計算書)が会計の三大帳簿として脚光を浴びてきました。

 そして今は、財務と管理の会計の時代から、ファイナンスの時代へ昇華しているようです。M&A全盛の現在、将来の企業価値を的確に把握することは、M&Aをする買い手側にとって必須の経営課題と言えます。

 「会計の世界史」を読んでいく中で、コンサルティングを行っている私は「あ~、そうなんだ!」と腹落ちできる場面が多々ありました。この本は面白いです。興味のある方はご一読下さい。