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日大アメ部事件から学ぶこと

 最近の話題から1つ。例の日大アメフットボール部の件です。これだけの大問題となったのですから、詳細はメモらなくてもわかっていますよね。これの何処が問題だったのでしょうか。

 ①最高責任者である監督の問題意識の希薄さ、全く感じていないというのが実感。

 ②初動体制の遅れ。大学に危機管理学部という専門的に研究する部があるにも係らず!

 ③後手後手に回る対応。「この対応で一切の処理を終りにする」という強い決意が全くなし。

 とまあ、このような整理の仕方になるでしょうか。この3つの中で①だけを取り上げて私見を述べてみます。

 組織(個人であっても)には色々な環境要因が正負の影響を与えています。正は問題なしとして、負の影響要因には断固としてスピード感をもって対応しなければなりません。実際に動くのは末端の人間であっても、リーダーがしっかりとした方針を打ち出さないと組織は右往左往してしまいます。勿論、その意思決定には人格的、網羅的、長期的視野の裏づけが必要であり、更には人間愛にも満ちていなければなりません。内田監督のノラリクラリの答弁、逃げの姿勢が垣間見られる発言、部員に対する蔑視等など、リーダーたる要件を全く満たしていません。

 私たちは傍観者であってはいけません。いつどのような状況下で組織を存亡へと誘うリスクが発生するかもしれません。他山の石として、本事件を自分や自社の戒め・警鐘として理解しておきたいものです。